そして最後のページには

お久しぶりです。M2の秋山です。

先日、素敵なプレゼントと、美味しい料理とともに追い出されました。ありがとうございました。飲み放題が生ビールではなく第三のビールだったのは、最近太ったと言われる私への気遣いだったのでしょうか。さて、ここ数日に渡った追い出され組の日記も、私で最後になります。元チームリーダーの二人が、過去の辛くも楽しいチーム全体の思い出話を書いてくれたので、私はドライバーとしての視点から、この数年間を振り返ってみようと思います。
■ 09シーズンクルマが好きだったこと、かねてから学生フォーミュラに興味があったことから、入学してすぐにYNFPへ入部しました。入部して直ぐに、ドライバーをやりたいと宣言した記憶があります。最初の数カ月は、初めて見て、触れるようなものばかりで、非常に楽しかった記憶があります。特に、新歓で連れて行って貰ったカートは衝撃的でした。頑張って運転しているつもりでも、すぐにスピンしてしまい、タイムも全然でした。一緒に行った荒深さんや中村さんが、楽々と乗りまわしているのを見て、自分も上手くなりたいと、強く思うようになりました。そこからは、相当頑張って練習しました。次の日にテストがあろうが、クイックさんに行って一日中走り回っていたこともありましたね。そしたら何と、大会でアクセラとスキパをやらせて貰える事になりました。色々な事情が重なったとはいえ、入ったばかりの一年生にドライバーを任せてくれた、中村さんや當眞さんには本当に感謝しています。

それからは、先輩達の1年間を、自分のミスで台無しにしてはいけない!という思いで練習に取り組むようになりました。
ありがたいことに、一年生の本来の仕事であるカウル作業も、色々免除して貰って、これ以上は無いというくらい、走行練習の機会を作ってもらいました。
同じくドライバー志望だったオオミヤには、面倒な仕事を押し付けてしまったなぁ、と思います。

そして迎えた大会ですが、想像以上の成績を残すことが出来ました。
09の先輩達が、本当に優れたマシンを作り上げた結果だと思います。
これまでに6台のYNFPの車両に乗りましたが、自分の代の11車両とともに、もう一度乗りたい車両のひとつですね。

■ 10シーズン
鈴木や後藤さんの日記にもありましたが、ここからが地獄の始まりでした。
少数精鋭(笑)ですからね。ひとりで色々な仕事を受け持つことになったわけです。
おかげで、随分と練習に行く機会が減った気がします。
出来た車両も、最初は本当に酷かった。
その酷さは、後藤さんの日記にある通りです。
そういえば、モノサスが付いていた時期もありましたね。
せっかく先輩が設計してくれたのに、自分の力不足で実現出来なかったもののひとつです。

さて、10シーズンからは、私は周回走行を担当させてもらえるようになりました。
コンビを組んだのが、前年度エースの中村さんだったので、何とか追いつこうとがむしゃらに走っていた記憶があります。
豪雨のエコパ走行会で水たまりに突撃したり、真夏の羽生で熱中症になりながら走ったり、パイロンのないもてぎで、とんでもない速度でスピンアウトしたり...
今思い返すと、アホなことしてたなぁ...と思います。 それでクルマを壊したらどうするつもりだったんだ、と。
それでも、この経験があったからこそ、雨のオートクロスで1位を取れたんじゃないかと、今では思います。
練習の時の方が、遥かに過酷な条件で走っていた訳ですから。

■ 11シーズン
地獄はまだまだ続きます。
この年もメインの代は少なく、しかもお金が無いと来ました。
自分はTDもやっていた訳ですが、いかにお金を使わずにマシンを作り、走らせるかに、大変悩まされた気がします。

そんなお金がない時だからこそ、グランツーリスモに活路を見出したのです!
初期投資数千円で練習し放題! このゲームがあったからこそ、当時のドライバー班は頑張れていたんじゃないかと勝手に思ってます。
まぁ、悪いことの方が多かったんですけど...

そんなこんなで完成した11マシンですが、シェイクダウンの時から凄く良い感じでした。
これなら動的種目全部獲れるんじゃないかと思うほどに。

しかし上手くはいかないもので、1位は獲れませんでした。
さらにショックだったのは、オーストラリアのスインバーン大学に手も足も出なかったことです。
やっぱり海外勢は凄い!と間近で体感した出来事でした。

■ 12シーズン~
なんだかんだで、自分の代が終わった後も、マシンには乗せてもらえることになりました。
12、13と田村と組んで走ることになる訳ですが、最初はもう大変でした。
クレイジーな田村のログを参考に走ってみても、コースからはみ出るわ、スピンするわで、散々でした。
これをきっかけに、只がむしゃらに走るのではなく、自分自身で色々考えながら運転をするようになったと思います。

それだけに、12でのエンデュランスリタイヤは、本当に残念でした。
どんどん調子が悪くなっていき、やがて止まってしまう。あの絶望感は人生で1、2を争うものだったかもしれません。

13では、ロングホイールベース・ワイドトレッドという車両に乗せてもらいました。
審査員や解説者からのウケは大変良かったですが、乗ってる側としては。。。 
でも、クルマの動かし方の勉強には、とてもよかったと思います。

ということで、ドライバーとしての数年間を振り返ってみました。
本当に、貴重な経験をさせてもらったと感じています。

最後に、後輩たちに伝えたいのは、追いコンの場でも言いましたが、
「自分たちの作ったマシンに乗ってみる」ことです。

大変な苦労をして作り上げたマシンを、実際に動かすことは、中々日々の苦労が報われることの少ないこの活動において、数少ない達成感を得られる場面だと思います。
積極的に達成感が得られる機会を作っていくことが、この活動を楽しく続けるためには良いんじゃないかなと。
もちろん、設計の面でもプラスになることも見つかるはずです。

以上で、私からの最後の日記は終わりにしたいと思います。
あ、機会があったら是非またマシンに乗せて下さい!よろしく!